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秘蔵酒とは

訳あって秘蔵 〜眠った価値を掘り出す〜
とびきりの熟成酒と出会いは運命的。安定的に供給されるものの価値とは違った、一期一会の魅力。
蔵人の思いや市場との相違、数量の問題…、様々な理由にて蔵には良質の希少価値が眠っています。
隠れた秘蔵酒を世に送り出すことで、日本酒の奥行が広がり、日本酒全体の価値を大きく拡げます。
そこには造り手や携わる人々の物語が存在、大量生産・消費とは違う、あなたが感じ得る価値です。

 
刻が磨く価値
仕上がり提供されたそのもの、ではない「刻(とき)」の付加価値にこそ、
私たちが探検し、見つけ愉しむ、自分だけの静かな喜びがある。
酒にはそんな嗜み方もあると、私は提案・紹介したいのです。
磨き上げられ琥珀に輝く酒、価値ある熟成酒に出会うと、
これらは現在の日本酒シーンには収まりきらない、
圧倒される魅力に満ち溢れているのです。
かつて江戸時代以前では、古酒とは上質な酒として認知され追求された酒でした。
今再び日本酒熟成酒、これから日本酒に幅を与えてくれる価値なのです。
 
上野伸弘
長期熟成酒BAR「酒茶論」主宰。1961年生まれ。1979年ホテルニューオータニ入社。
料飲部飲料課に配属バー勤務の後、語学研修及び社会見聞を広める為渡米。
カリフォルニアにてバー・レストラン等で学び、1984年ニューオータニに復職。
レーガン大統領を始め、各国首脳や著名人のサービスを担当する。
退職後、有志の蔵元たちとともに古酒熟成酒専門BAR「酒茶論」を東京品川で開業。
日本酒の熟成をテーマとし、著作「日本酒の古酒」を出版、講演活動等。
2019年BAR「酒茶論」銀座へ移転。一般社団法人「刻SAKE協会」を設立し蔵元と連携した活動へ。

 

熟成酒の楽しみ方おすすめ

とびきりの熟成酒の楽しみ方に、決まりはありません。
人それぞれ、酒それぞれ、思いや時間を楽しんで、くつろいで。
とはいえ、こんなマリアージュをよくおすすめしておりますのでご参考まで。
熟成酒&チーズ〜これは定番です〜
熟成酒と乳脂肪と程よい塩分、組み合わせによって様々な相性を見せます。
ライトな古酒&熟成の浅いミモレット。
フルタイプな古酒&熟成の高いパルミジャーノ。
長期の熟成酒には、ウオッシュタイプのチーズや、複雑味あるチーズも。
できれば、古酒のウオッシュチーズがあれば、嬉しい!
熟成酒&スモーク〜新酒では難しいが・・〜
日本酒はタバコやシガーと合わない、と言われますが古酒は例外。
古酒はスモーキーさを受け止め、膨らませる十分な味わいを持っています。
スモークと旨味のある食べ物は、なお一層の豊かな味わいへ。
一般的な薫製食品の他にも、
梅干し、豆腐、味噌、いぶりがっこ・・・和の食材は合わせて楽しい!
熟成酒&スウィーツ〜意外な贅沢感〜
古酒の持つドライフルーツの香り、ナッツの香ばしさ、蜂蜜やチョコレートの味わい。
これは当然、スイーツの特性とよく合うのです。
上手な組合せは、時に素晴らしいハーモニーを奏でます。
軽めな古酒&ソフトなドライフルーツ。
熟成感ある古酒&深みあるチョコレート。
大人の「飲むスイーツ」、これが決まればかっこいい!
 

熟成酒の保存は?

日本酒には常温保存のものと、冷蔵保存のものがあります。
長期保存をする時には、大吟醸など繊細なタイプは低温管理が望ましいです。
一般には常温保存で大丈夫。(熱処理しない生酒のタイプは熟成には向きません)
直射日光や蛍光灯を避ければ、さほど神経質にならず瓶熟成を楽しんでも。
始める時の新聞紙に包み棚の奥へ、そんな気楽な楽しみ方をしています。
 

飲み頃は?

今流通している最も古いお酒は、おおよそ40・50年前のものでしょう。
古ければ良い、とも限りません。
様々な醸造法や取り置きの仕方によって、熟成の進み方も色々。
飲み手の好みも感覚は人それぞれです。
今熟成する日本酒は、復活へ歩み出し科学的な研究もされ始めました。
ワインほど気を遣わずに、一度開けた後に経過をテイスティングしてみる。
そんなあなたの飲み頃やタイプを、探究してみてはいかがでしょうか。
 

古くなると酢に?

長野県の大澤酒造には、300年前の酒の話があります。
1689年(元禄2年)の酒を開栓したところ、素晴らしい芳香で
100年もののシェリーのようだった、と言われています。
かつての日本酒は加水量が多かったり、アルコール度が低かったり、
容器も密閉度が低い場合があったり。
そのような場合では、空気中の酢酸菌が酒の中に入り酢のように、
ということがあったようです。
また、日本酒やワインの醸造酒は、酢酸発酵をさせて米酢やビネガーを
造られることから、俗説的に酒は古くなると酢になると言われたようです。
 

ヴィンテージで楽しもう!

中国の古い慣しに「女児酒(nyuiarucyu)」という、女子が生まれたら
甕の紹興酒を求め、結婚する時に持たせるというものがあるそうです。
ワインではよく、誕生ももちろん記念すべき年のボトルを取っておく、
そんな未来への酒の楽しみ方があります。
では、日本酒は?
年を重ねて味わいを深める酒、そんな楽しみ方が徐々に増えてきています。
そうなると、ヴィンテージで楽しむ酒にもなります。
熟成と人生を重ねて後年に振り返り乾杯する心豊かなシーンへ、
記年美酒シリーズは年を揃えてご提案します。
 

香りで楽しもう!

古酒の魅力の一つ、香り。
リラックスさせてくれる、柔らかく包み込まれるような特徴。
新酒の吟醸酒の香りは、フルーティーで豊かな香りですが、
アルコール感の刺激的な印象があります。
対して古酒の香りは、ふくよかに漂う優しい香り。
余韻も長く、飲み終えたグラスでも楽しめるものです。
ストレスフルな現代、香りに注目して楽しんで見るのもおすすめです。


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