〜非売品の特別感、極上の滑らかさは刻が磨く味わい〜


「さすがに22年の長き眠りについていたその大吟醸は、簡単には開花してくれない。 開けたては極めてクリアーないでたち。
少しずつ上がる温度とともにややミルキィな香りが、そして時間とともに現るフルーティーかつクリーミーな甘さを予感させる香りが優しさとともに伝わってくる。
低温貯蔵、氷温貯蔵にみられる傾向だが、エアに触れさせ一先ず常温に戻してから少しだけ冷やし、飲んでみるのがこのタイプのお酒には好ましい。
個人的にはそのまま常温で味を巡る探検としゃれこみたいところだが・・・ この酒は燐とした佇まいだからこそ、一度常温に戻しても型崩れなく楽しめる。
一口含むと澄んだ味わいながら、トロっとした舌の上を滑る甘さがたまらない! 二口、三口と運ぶと甘さになれた味覚が働き始める。心地よい渋みや苦みが味のバランスを整える。
22年の時が与えた熟成と収斂が開花するさまを、是非とも時間を要しながらじっくり楽しんでいただきたい。」

上野伸弘(PSC/株式会社プレミアム・サケ・コンソーシアム・一般社団法人刻SAKE協会常任理事)
〜造り手より〜
勝山の日本酒は、発酵文化の本質を追究するため、より自由に技術的進歩を目指し、 世界的に進化する食のトレンドに合わせた酒質設計に取り組んでいます。
マイナス5度の氷温貯蔵にこだわり、酒質の劣化を防ぎつつボディある熟成感に育った 稀有な長期熟成酒、特別な1本として私たちにとっても貴重な酒です。