あの「黒龍」から最上位の日本酒ヴィンテージ


業界初の入札制という手法で、2018年、日本酒の未来と価値観に一石を投じた黒龍酒造。
その人気からプレミア価格で取引もされる黒龍、オープンで公正な適正市場を形作りたい思いから、
2018年6月に情報、物語、出来栄えを知っていただいた上で、その価値に見合う価格をつけてもらうという、日本酒業界初の新たな「入札」の試みをして話題となりました。最高級酒「石田屋」を上回る位置づけを設け、オープンな市場価格で日本酒の可能性を広げる存在にしようという試みです。

対象となった酒は、極上の純米大吟醸の原酒を氷温熟成した、新たなブランド黒龍「無二」。
その名に込めた意味は、「時を満たして辿りつく唯一無二の一滴」。
入札会に先立ち酒質の講評をする有識者4名の一人としてその品質評価員を務めた上野、だからこそ希少酒の価値を適正にお伝えご紹介できるのです。

黒龍より 熟成について

ふたつとない季(とき)をかさねていくなかで、日本酒本来の美味しさを保ちつつ、 その酒だけが醸しえる香りや味わいを深めていく。
それを、私たちは「熟成」と呼びます。 搾りたての新酒では得られない、やさしさとやわらかさ。
保存環境にこだわることでなしえる、深みと旨み。
二百年以上の歴史を持つ蔵秘蔵の純米大吟醸原酒だけを氷温貯蔵し、覚醒する円熟の境地。
時を満たして辿りつく唯一無二の一滴を、「無二」と名付けました。

価値を識る人が、価値を定める 〜黒龍からの提案〜

日本酒の価格は、誰が、どうやって決めるのか。
近年のグローバル化や正統ではない取引の増加などにより、 その問いかけの意義は年々重くなってきています。
私たちは、お客さまに一番近いところに位置する特約店の方々が、 その酒を利き、情報に触れ、背景にある物語を知った上で、ふさわしい対価を定めることが大事であると考えました。
そうして辿りついたのが、独自の入札会です。
その年の酒米の質、醸造年の酒の出来ばえ、熟成の状況、 識者によるテイスティングなどをつまびらかに開示し、複数の条件のもとで変動する評価の対象として 純米大吟醸原酒を氷温で熟成した「無二」を提供。
この試みを積み重ねていくことで、 これからの日本酒のヴィンテージ市場を、 飲む人とともにつくりあげていきたいと願っています。

時を満たし辿り着いた出来栄えは

この入札にあたり品質評価委員も務め、数多くの熟成酒を利き酒してきたこの道40年の上野が選びに選んだ2014年ヴィンテージは…


入札に先立つ2018年3月のテイスティング時点、上野は品質評議員として下記のようコメントをしました。
「香りはまだ若干閉じている。透明感とやや奥手な気が薄い印象。味わいは徐々に乗ってきているが全体的に軟口蓋や舌のサイドに逃げるイメージ。今後の力の備わり・強烈な潜在力が感じられ今少しバランスが整うのを待って、最高の飲み頃で飲んでみたい。間もなく開花の予感。」
今まさに「この2014年に潜在力と記したように、今回の4ヴィンテージの中で最もポテンシャルの高さを感じられた。さらに半年以上の時間経過を考えた時、私がお薦めする1本は2014年。この酒は今後の一層の熟成も期待させる逸品。」と上野のイチオシがこの2014年なのです。

黒龍酒造 水野社長「日本酒はワインと肩を並べるべき酒類だ」

「ここ数年、日本酒が世界で認められるようになってきましたが、私たちはワインに肩を並べることのできる酒類として考えているため、もっと世界的なお酒になれるのではないかと思っています。
これは、酒米へのこだわりや熟成などさまざまな付加価値があるにもかかわらず、級別制度によって価格の範囲が決められていた名残から、メーカーの設定する価格に制限が生まれてしまい、日本酒における高級酒がワインのそれらよりも低いレベルで捉えられていることがひとつの原因だと考えています。
実際に日本酒は安すぎるという声もあり、メーカーと市場の乖離が大きいと感じていました。
そこで、流通に関わる人たちに価値を判断してもらうという、本来の市場価格を知るためのアクションを起こしたのです。
今回の取り組みを通じて、日本酒はもっと高く評価されるべきだということに気付いてほしいのです。」

超限定特別オファー

その話題性からほぼ手に入らないこの酒、上野が酒茶論だけでご紹介させていただく特別な企画として、黒龍酒造さんと上野の関係から若干数のみ実現。
2014年ヴィンテージは最も少ない出品本数240本、1本ずつシリアルの付く希少な在庫。


本漆塗の木箱に納められた上質感溢れるしつらえ。
蔵元による日本酒の熟成、ヴィンテージという価値に新たなページを開いたこの作品は、今後入手困難が予想される記念すべき1本。今お求め出来る唯一の機会です。

「無二」について

・酒質:純米大吟醸原酒
・原材料名:米(国産)、米麹(国産米)
・仕込水:九頭竜川の伏流水
・水質:軟水(硬度25mg/l)
・使用米:35%精米 兵庫県東条産山田錦100%
・アルコール分:17%(ラベル表示)
・日本酒度+2 酸度1.2
・火入れ酒
・720ml詰
・ロットNo.印字
・入札会の証明書付き
・本漆塗木箱入り
・杜氏名:畑山浩

黒龍より 醸造情報

日照不足、低温、台風と、自然の厳しさを見せつけられたシーズンだった。
こうした状況下でも、 充実した米を育て上げた圃場もあり、地域や収穫時期によって米の傾向が異なり、判断が困難であった。
出来上がりの酒質の予測が難しく、麹や醪の様子から勘を働かせ、即興的な技能での対 応が必要とされる年となった。
その結果、例年にはない驚くべきポテンシャルを秘めた酒が生まれる事もある。あまり長期の醪には持って行かず、透明な香があり、すっきりした甘味が残っているうちに上槽を決めた。

品質評価委員…京都吉兆 嵐山本店 総料理長 徳岡邦夫氏
長期熟成日本酒BAR「酒茶論」 上野伸弘
ロオジエ シェフソムリエ 中本聡文氏
黒龍酒造株式会社 代表取締役社長 水野直人氏
黒龍酒造株式会社 杜氏 畑山浩氏

熟成酒の伝道師・上野より

  2012年から2015年の間に造られた最高級の純米大吟醸酒を、ヴィンテージごとに氷温熟成させ、
35%まで磨いた兵庫県東条産の山田錦を使用。「熟成度によって価値が変動することも評価の対象にし、ワインのように安心して楽しめる、日本酒のヴィンテージ市場を創造したい」黒龍さんと上野の願いです。
日本酒の付加価値化へ大きく貢献した転換点の1本、と後年に語り継がれる作品となることでしょう。